stage of the ground.

あの月も、あの星も、すべて君のための舞台照明

未来は、たった一歩先

 

いつかは来るんだろうなって思ってたし、今年のバースデイライブのときのコメントが「まだもちょっと、がんばる」だったから、いつかが遠い未来じゃないことも覚悟はしてた

10月2日に乃木坂の公式サイトから「伊藤万理華乃木坂46からの卒業を発表」なんていうどこのニュースサイトだよ他人事かよっていうタイトルのお知らせが来たときも、わたしよりも周りのひとたちがたくさん「さみしい」「まだやめないで」って悲しんでくれたような気がする

 

寂しい、っていう感情がないって言ったら嘘になる。あの日から歌番組で万理華さんを観るたびにここが好きだったなっていうのを実感しては、もう観れなくなることを思い出して切なくなる。

踊るときの肘の位置が高めだとか、独特のリズムの取り方とか、頭のてっぺんから指や足の先まで丁寧に動かすとか、腕がいつも伸びててきれいだとか、首から顔にかけての角度がかわいいとか、指差すときに親指と中指も伸びてるだとか、握りこぶしが緩めだとか、振り中も移動中も音を無駄にしないだとか、顎を上げたときの前歯がかわいいとか、アイドルスマイルとはまた違う楽しそうな顔で踊ることとか、踊ってるときの気持ちを代弁するみたいにポニーテールがぴょんぴょん揺れてるだとか。

わたしの中で万理華さん以上にドンピシャな女性ダンサーはいないなって卒業発表以降改めて実感させられている

メリハリも、音の取り方も観てて本当に気持ちがよくて周りの空気やわたしの呼吸までも操るみたいなダンスが本当に好きだった。小柄な身体で、自分の身体のもういくつか先まで手脚を伸ばして踊るところも、高く跳ぶところも観ていてすごく楽しかった。わたしと同じ155cmで ♩いちごーごせんち、センチメンタル なんて歌ってたのに気づいたら156cmになっていた。いつの間にか、ちょっと先に進んでたね

 

握手会にはそんなに行けなかったけど、行くたびにいつも万理華さん推しでよかったなって思えた思い出しかないよ。券を渡してから握手するまでのあの間も、握手するの忘れて話したことも、またねってしたあとにかわいかった……って思いながらレーンを戻るのもぜんぶぜんぶ楽しかった。

行き始めた2013年に「あだ名つけて」というベタなお願いをしたらうーんってちゃんと考えてくれたのがかわいかった。なんのひねりもなくていま思えばすごい万理華さんらしいあだ名をくれて、やっぱりかわいかった。そして4年経ってもう一度つけてよってお願いしてみたら「あーごめんそういうの苦手なんだよね!」ってあっさり断られたのも超万理華さんっぽくてやっぱりかわいいから惚れたなんちゃらなのかもしれないね

BAD BOYS Jが公開されたときに「観たよ」って言ったら「ちょっとしか出てなくてごめんね」って謝らせてしまって咄嗟に「そんなことない!まりかが主役だったよ!」って言ったけどこの子が主役の映画が観たいなって思ったのも覚えている。その夢は3年後に叶ったね。

 「ななみ」とか「みさ」とか「あみ」を呼ぶときの万理華さんの「み」の発音がすごくかわいくて好きだったから、万理華さんが名前を呼んでくれるのがすごく好きだったしこの名前に生まれてよかったなって思ってたよ 

今年に入って万理華さんが急に「飽きないで」とかモバメで言い出したから、結果として最後になってしまった握手で「まりかのこと推して5年目なんだけど、飽きないんだよね」って言ったら「なんで飽きないの?」って聞かれてうまく返せなかったのは心残り。でもそんな難しく考えなくたって、万理華さんが万理華さんらしくいる限り飽きないんだよ理屈なんてないんだよ観てて楽しいよってちゃんと伝えたかったなあ。うまい答えにはなってないけれど。

 もし、いま握手会に参加できるってなったらわたしは万理華さんになにを言うのか考えてみたけど「アイドルになってくれてありがとう」とか「推してて楽しかったよ、幸せだよ」とかのありきたりな言葉しか出てこないからどうにか自分の中で消化しようと思う、できないけど。

 今となっては幻のチェキ会にも運良く行けて、わたしの番になったときに万理華さんが「あ!当たったんやぁ〜」って関西弁で話しかけてくれたのがすっごいかわいかったしうれしかった。あのポーズに「決めドヤ」って名前つけてくれたの、次会ったときは忘れてたけど(笑)わたしはこれからも決めドヤって言い続けるよ

 

 本当に楽しかったし幸せだった。万理華さんを推し始めてからずっと本当に本当に楽しかった。

気になったきっかけはファッションが好きっていうことだったと思う。アイドルなのに異性受けを全く考えてなくて、自分をしっかり持っているところが眩しくて好きだった。自担と一緒のドラマに出ていたのもうれしかった。全然シーンは被らなかったけどお互い覚えてるのかな、続編やってほしかったな。

 

万理華さんのお芝居もダンスもセンスも好きだったから、映画の主役やメインキャストだったり、ファッション誌や専門誌で連載をしたり、ランウェイを歩いたり、ダンスナンバーの表題曲で裏センターと言われたり、そしてなにより個展を開いたり。万理華さんが認められていくことが本当にうれしかった。

わたしはアイドルっぽくないって本人は言ってたけど、アイドルの世界でだって万理華さんの才能や実力は評価されるべきものだったんだよ、ちゃんと。

 

卒業発表したときにオタクもだけど業界関係者のひとたちが反応してたのもうれしかった。本当に万理華さんは一緒にお仕事したひとを万理華推しにしちゃうなあ。こんなに作り手側に求められてるひとってなかなかいないと思うよ

 きっと、これからもその方たちとは繋がって行くんだろうなって思う。アイドルじゃなくなった万理華さんがその人たちと何をどう作り上げて行くのか本当にたのしみ

 

ちょっと乱暴な言い方になるけど、本当に万理華さんは乃木坂に使い切られずに乃木坂を使ったなあと思う。乃木坂46というアイドルグループにいるからこそいろんな人と出会えて、いろんなことを経験して、その中からやりたいことを見つけて乃木坂で得たものをしっかり持って次へ旅立とうとしている。すごいよ。

乃木坂っていう枠だけじゃ万理華さんの良さは出し切れなかったと思うし、乃木坂を出てまだまだ進化できる確信がある。もっと握手したかった、ライブで観たかった、話したかったとか思うけど、そういうオタクの欲だけでアイドル界に引き止めておける才能じゃないのは、その才能に惚れてるからこそ十分に思い知らされてるよ

 

伊藤万理華の脳内博覧会】はある意味で卒コンよりも万理華さんらしいお別れのイベントだったと思う。壁に飾ってある私服を見て、この服の万理華さんと握手したなとかこの服着てる写真好きだったなとか乃木中の私服回で着てたなとかいろんなことを思い出したし、万理華さんの撮る才能も撮られる才能も同時に見れて贅沢な時間だった。お世話になった作り手の方々とたのしそうに喋っていて、6年間コツコツやってきたことがしっかりと形になっていてすごく眩しくて、いい意味でどっしりと重くて、本当に素敵な空間だったなあ

 「トイ」も「はじまりか、」もとっても万理華さんらしくて、個展開催にあたって、そして卒業にあたってこんな素敵な映像を一緒に作れるひとたちに出会えた推しをとても誇らしく思った。伊藤万理華で、まりっかで、どっちの映像も"万理華さんらしい"と言えるほどどっちの魅力もしっかり自分のものにしてる万理華さんは本当にすごいよ。反抗した時期もあった、って何回か話してくれてるけど、もう今はこの二つの面が立派なアイデンティティになっていて。たくさん悩んだんだろうなあ。いつだって「そんなことないよ」って謙遜するけど、万理華さんはすごいひとだよ。本当に。尊敬してる、って言葉にするとなんだか薄っぺらい気がしてもやもやするけど、他にうまい言葉が思いつかなくてもどかしい

 

よくぞ"アイドル"を選んでくれたよ、本当に。いろんな才能を持っていて、かつ、いろんな発信方法があるこの時代にアイドルを選んでくれてありがとう。6年も続けてくれてありがとう。「全然アイドルぽくなくて、こんな変なわたしだけど見つけてくれてありがとう」って万理華さんは歌ってくれたけど、こちらからしたらアイドルになってくれてわたしの目の前に現れてくれて本当にありがとう だよ。この先万理華さんはなんにでもなれるひとだけど、きっとどの万理華さんも魅力的だけど、アイドル時代の伊藤万理華さんに出会えてわたしは本当によかった。そしてこれからどんな万理華さんに会えるのか楽しみで仕方がないよ

 

「放出」とか「吸収したものを形にする」を何年か目標にして達成してきたけど、2017年は今まででいちばん「おめでとう」を言えた年だった気がするなあ。コツコツ積み上げて来たたくさんのものが形になった年だったね。

重力猫も、傷だらけの悪魔も、表題曲の裏センターも、あさひなぐも、坂道AKBも、装苑トークショーも、個人PV再生回数1位も、福神入りも、個展も、個人CMも、写真集決定も、そして卒業も、ぜんぶぜんぶ今年なんだよね。初期からタッグを組んでるヤナショーさんとの作品で42個も賞を獲ったこと、MVでお世話になった山岸聖太監督の映画に原作にはない役で出たこと、ずっとロングヘアーだった万理華さんにショートヘアーの役が来て髪を切って撮影に臨んだこと、その断髪のときにしか作れない個人PVを福島監督と菅生さんと作ってそれがほぼそのままCMになったこと、全部本当にすごい。繋がってたね。

ダンスでも演技でも趣味でもあらゆる面で万理華さんがいろんなものを放出できる場があって、いろんな面で世間に評価された1年だったと振り返って改めて思うよ。万理華さんの個性を大事にしてくれた環境もすごいし、自分を大事にした万理華さんもすごい。経験も力も人との繋がりも、積み重ねてきたものが目に見えることって本当にうれしい。でもここがゴールじゃなくてこの1年の経験がまた今後に繋がっていくんだろうな。どこまでこの子は行けるんだろうって考えるとワクワクしてきちゃう

 

この1年だけじゃなくてわたしが見てきた限りでも他にもたくさんおめでとうって言えることがあったね。選抜に入ったり、アンダーのセンターになったり、ドラマに出たり、映画の主演をしたり、舞台に出たり、ランウェイを歩いたり、連載が始まったり、憧れの雑誌に出たり、一冊まるまる万理華さんの雑誌が出たり。どれも本当にうれしかった。

同時に、悔しいこともいろいろあったね。選抜に入れなかったことや、アンダーで入った選抜のフロントで万理華さんだけカメラに抜かれなかったこと、アンダーライブでお客さんが入らなかったこともあった。そういったときに万理華さんがモバメで悔しいっていう感情を伝えてくれるのがうれしかったよ。あんなに飄々として見えるのに、中身すっごく熱い万理華さんがわたしはとっても好きだった。この間EX大衆が発売されたときに「ソロ表紙を飾るのに6年かかった」ってメールが来たこととか、雑誌で「センターやりたい」って話してたこととか、舞台の話で「この役は勝負して勝ち取った」って言ってたこととか、すごく万理華さんらしくて好きだよ。これから先もそういうのを知れる機会があったらうれしいけどそれはオタクのワガママかな

 

乃木坂のメンバーみんなと仲良しだったね。卒業メンバー含め一期と二期とはほぼ全員とツーショット撮ってたのって本当にすごいよ。アンダーと選抜どっちにもいた特権だなと思うし、前にツイッターかな?で「万理華の個性は人とかぶらないから誰といてもギスギスしない」みたいなことを言ってる人がいてその通りだなって思った。「わたしここにいて、いれて本当によかった」って歌ってたけど、本当に万理華さんに乃木坂がいてよかったし、乃木坂に万理華さんがいてよかったって思うよ。仮にも競争社会の世界で「ここでしか出会えなかった大好きな大好きな大好きなメンバー」「みんなすごくない?最高じゃない?」って言えるってすごいことだよね。

個展が決まったときメンバーから「好きなことやってる姿がすごい好きだよ」って言ってもらえたって万理華さんが話してて本当にいい環境にいれてすごいし、そういう環境を作った万理華さんもすごいなと思った。本当に素敵なグループにいたね

 

 乃木坂じゃなくなったらお仕事もなかなか今みたいには難しくなるのかなと思うけど、その環境から卒業して勝負しようとしてる万理華さんはすっごくかっこいいよ。卒業しても万理華さんなら大丈夫って思えることがうれしい。乃木坂じゃなきゃ難しいこともあるけど、乃木坂じゃなくなったからできることもきっとたくさんあるから、アイドルじゃない伊藤万理華さんが見せてくれるこの先の景色が楽しみで仕方ないよ!どんな形で会えるんだろう。

外部舞台に出て欲しいってずっと思ってたけどもう〈外部〉じゃないんだ、と思ったら世界が広く感じた。スケジュールも自由になるし幅が広がるね。アイドルじゃなくなるとなかなか難しいってわかってるからこそワガママ言わせてもらうと、これからも踊っていてほしいなあ。万理華さんが「機会があれば踊りたいです、好きだから」って言ってたのがうれしかった。MdNで福島さんが「年1くらいでコンテンポラリーのステージとかやろう」って話してくれてるの、本当に実現してほしいな

 

アイドル戦国時代といわれるこの時代、たくさんのアイドルがいる中でわたしは万理華さんのファンになれて本当にたのしかった。あのとき万理華さんを選んだわたしよくやった!って褒めたいくらい。アイドルとして応援しててこんなにたのしかったのに、まだここを通過点と思えるなんて、これから先もたのしみだなんて、幸せすぎちゃう

 

万理華さん、あのときわたしの前に現れてくれて本当にありがとう。今日までアイドルでいてくれて、いろんな表情や景色を見せてくれて本当にありがとう。「自慢の推し!」って胸を張って言えるよ、幸せだ。ダンスもお芝居もセンスも絵も文章も言葉も、万理華さんが発信してくれるもの全部が好きだよ。握手もブログもモバメも大変だったろうに本当にありがとう。

 

次に会えるのはどんな万理華さんなのか考えるとワクワクが止まらない。22歳の誕生日に「キュートで個性的でファッショナブルな」万理華さんの写真集も出るからまずそれがたのしみ。これからもずっとずっと、わたしはきっと万理華さんのセンスに惚れ続けていくんだろうなあ。「この子アイドルだったときから推しなんだ」って自慢する気満々だし、なんなら今もうすでに胸を張って万理華さんを推してるよ。そう言わせたいって言ってくれることがうれしいし頼もしい。「あなたの未来と、わたしの未来、どこかで交わることができたらいいなあ」ってその言葉そっくりそのまま返すよ万理華さん。これからもどうぞよろしくね。

 

体調には気をつけて、無理しすぎず、万理華さんらしく進んでいってね。味方はたくさんいるから、自分を大切にしてね。メンバーにもファンにもクリエイターの方たちにも共演者の方たちにも、みんなから愛されてる万理華さん、もっともっと幸せになってね。

本当に本当にありがとう。大好きだよ。

アイドルの万理華さんに「おめでとう」っていろんな場面で言えてきたけど、最後もこの言葉で締めくくれるのがうれしいな

まりか、乃木坂46卒業おめでとう!